« 資金が集まらない常温核融合研究 | トップページ | 内部告発取扱い時の鉄則【追記あり】 »

常温核融合研究って怪しくないの?

資金が集まらない常温核融合研究」にshinok30さんから重要なコメントをいただいてます。コメント欄で議論しようと思ったのですが、コメントでは引用を明示できないので、新たなエントリとしました。

常温核融合は色々悪評が立った分野である事は少しは承知しています。この寄付活動を紹介する時には、そのリスク感も合わせて紹介すべきでした。shinok30さんからコメントいただけて良かったと思います。ありがとうございました。元の記事には注意を促す追記を慌てて載せました。

私が常温核融合が存在する可能性があると考えている理由は幾つかあります。この実験については、「kikulog」という阪大の菊池誠教授が解説されているブログのコメント欄に寄せられた「Jed Rothwell」と名乗る人のコメントを読んだのが可能性を信じるきっかけとなりました。この後の記事を読んでいませんが、この時点で菊池誠教授は荒田教授の実験に対して非常に懐疑的でした。以下のように書いておられます。

常温核融合の公開実験に成功、どこでって、阪大で! 2008/5/28

文章のスタイルから明らかかと思ってはっきり書かなかったのですが、僕はこの「成功」を九分九厘間違いだと考えています。これまでの検証実験との本質的違いはありそうにないです。
もちろん、なんらかのシステムで固体内常温核融合が起きてはならないという理由はないのですけど、パラジウム・水素(重水素)系でいまさらとなると、これまでとはよほど画期的に違うことをしないと無理でしょう。

これに対して、コメント欄でJed Rothwell氏が反論されました。この一連の反論を見て私は以下のように理解し、「私が知らないだけで可能性あるんじゃないの~」と思った次第です。以下の箇条書きはすべて文末に「~らしい」をつけて読んで下さい。私は論文を読む能力がありませんので中身は見ていません。

  • 常温核融合実験のキモは過剰熱の発生(その他にも複数の証拠が出ているが)。化学反応ではありえない熱量が発生している。
  • 査読のある論文誌に出た論文も既に1000本以上ある。実験自体珍しいものではない。
  • 理論はまだない、しかし実験結果は出ている、という状態。
  • 「常温核融合など起こる筈がない」という反論はあるが、過剰熱などの実験結果を説明する対抗仮説は示されていない。

以下、非常に長くなりますが、Jed Rothwellの発言部分のみを引用します。このサイトはオーナーだけはコメントに対するコメントを付けられるようで、一つだけ菊池さんのコメントが入っています。全体を確認されたい方は、上記のリンクを辿ってみてください。まだ全文が残っていると思います。

216. Jed Rothwell Website — June 6, 2008 @22:26:19
You wrote:

「上記の怪しいサイトには「毎日、朝日、日経、日刊工業新聞、NHKなどマスコミも多数参加」と書かれてますが、どこかでニュースとして取り上げられたのでしょうか。」

私は発表会に出ました。新聞記者は数人に会ったが、彼らは記事を出版したかどうかわかりません。発表会の内容は面白かったが、別に革命的ではありません、荒田教授は長年この研究を続けてきました。この結果も前の学会で発表しました。研究そのものも珍しくありません。他に常温核融合を研究している教授やアメリカのロスアラモス国立研究所などの研究員は約4000人います。


「もちろん、なんらかのシステムで固体内常温核融合が起きてはならないという理由はないのですけど、パラジウム・水素(重水素)系でいまさらとなると、これまでとはよほど画期的に違うことをしないと無理でしょう。」

無理ではありません。Fleischmann-Pons効果(常温核融合)を追試した世界的レベルの研究所は200以上あります。これに付きの論文は 2500本あって、論文審査のある学術専門誌に出たのは1000本ほどあります。このコメントから推測しますが、あなたはその文献をお読みになっていないようです。研究についてもっと勉強をしてから判断したほうがいいと思います。


「万が一本当だったら、「ごめんなさい」と言うしかないです。」

そろそろ「ごめんなさい」と言うべきです。


「それから、今回の「成功」は質量分析の結果に基づいているので、核反応の専門家よりも、まずは質量分析の専門家に、本当にこの実験でいいかどうか伺うのがよさそうです。」

違います。その成功も、19年の間に発表した数千の成功も、過剰熱をはじめ、三重水素の検出、質量分析、カンマ船、x光線など、さまざまな証拠によります。質量分析の専門家ももちろん研究に参加しています。

詳しくは:

http://lenr-canr.org/Link

をご覧になるといいです。日本語の資料は水野教授の本と私の本あります:

http://lenr-canr.org/acrobat/MizunoTjyouonkaku.pdfLink
http://lenr-canr.org/acrobat/RothwellJmiraiokizu.pdfLink

英語の論文は500本あります。

- Jed Rothwell

217. Jed Rothwell Website — June 6, 2008 @22:29:33
I wrote:

「新聞記者は数人に会ったが」

正しくは「数人会いましたが」。日本語をキチンと書かないと笑われます。

- Jed

231. Jed Rothwell Website — June 8, 2008 @01:34:36
名無しさん wrote:

「>万が一本当だったら、「ごめんなさい」と言うしかないです。

Jed Rothwell様よりコメントいただいていますが、論文を読んでいなくて、「はい。まあ、その必要は生じないでしょう。」と言えるのが不思議ですね。」

常温核融合の論文は19前から数千本出版されています。荒田の結果も10年前から報告され、アメリカ、イタリアなどで追試して確認されています。その文献を読まないで「たぶん間違っている」と速断したから、「ごめんなさい」と言うべきです。


さんちゃん いわく:

「>19年の間に発表した数千の成功も
そんなに成功しているのにまだ実験しているの?」

はい!熱核融合もそうだし、核分裂だって、半導体だってそうです。冶金学は数千年も前から研究をしてきたのに、まだまだ実験をしなければなりません。科学にはきりがないのです。


「というか、そんなに成功しているのになんでまだ実用化されないんだ?」

論文を読めば分かると思います。とにかくITERの熱核融合よりよ実用的なものに近いです。研究費も熱核融合の0.001%でここまで進歩したから、非常に効果的だと思います。

kkojima の言う通りです「常温核融合ができたできたとたくさんの報告があるということが、Rothwellさんの主張のとおりだとしても、だったらなぜ実用化されていないのかと問うことは無理があるでしょう。」たしかに試験管のなかで、6割か8割の成功率で反応を起こすことができます。でも、反応を制御することがまだうまくできないので、規模を大きくすれば、爆発するでしょう。試験管の爆発はすでに、アメリカ、日本、フランス、中国から報告されています。危険です。私も北大で100W程度の反応を観察した時怖かったです。


zorori wrote:

「>Fleischmann-Pons効果(常温核融合)を追試した世界的レベルの研究所は200以上あります。これに付きの論文は2500本あって、論文審査のある学術専門誌に出たのは1000本ほどあります。

教えてほしいのですが、肯定的な結果の追試が200以上あるのでしょうか?」

その200というのは、E. Stormsの本の表1に記載された実験の数です。Stormsが分析して要約データをまとめたわけです。表1に載ってない実験もいくらかあります。「実験」と言っても、一回だけ行ったわけではありません。たとえば、TAMU(テキサス州立大学)では一回につき、セルを100本同時に試して、そのテストを数年にわたって毎月繰り返しました。


「また、論文審査のある学術専門誌にでた1000本ほどの論文も肯定的なものなのでしょうか? 」

私のデータベースには、学術専門誌の論文の数は1600ぐらあります。肯定的な実験結果を報告するのは、900か1000ぐらいです。(ある程度成功したとか、SN比の低いあいまいな結果もあります。私が疑問に思うのもあります。)あとの600本は理論的なものや、結果が認められなかった報告です。常温核融合に実験を分析して、問題を指摘しようとする否定的な論文はMorrison、Jones、ERAB調査グループなど、約10本あります。(その論文はでたらめだと思いますが、LENR-CANRでお読みになった自分で判断してください。)北アメリカ(カナダと米国)の研究グループが学術専門誌に出した論文を調査して、まったく効果が認められなかったと報告した論文の数と研究員の数をリストにまとめました:


Number
First authorOf PeopleInstitution
Albagli16MIT
Anderson11Yale
Campbell2Lawrence Livermore N. L.
Deakin5Florida State U.
Dignan4San Francisco State U.
Ewig4Sandia N. L.
Faller3Env. Monitoring Systems Lab.
Fleming5AT&T Bell Labs.
Guilinger9Sandia N. L.
Hayden10U. British Columbia
Hill11Iowa State U.
Kashy10Michigan State U.
Porter8U. California Berkeley
Rehm3Argonne N. L.
Roberts12U. Michigan
Rugari7Yale/Brookhaven
Schirber8Sandia N. L.
Silvera2Harvard U.
Southon4McMaster U.
Wiesmann1Brookhaven N. L.

Totals: 20 groups, 135 people

(リストがめちゃくちゃになった!)

このグループは熱核融合のやりかたで熱核融合の生成物(中性子など)を捜そうとしました。常温核融合にはそんな生成物がありません。それに、このグループの人たちには電気化学の専門知識が不十分でした。電極の整備やローディングがうまくできなくて、成功したはずがありません。大変難しい実験です。多専門的アプローチが必要です。


Kkojima いわく:

「>違います。その成功も、19年の間に発表した数千の成功も、過剰熱をはじめ、三重水素の検出、質量分析、カンマ船、x光線など、さまざまな証拠によります。質量分析の専門家ももちろん研究に参加しています。

Jed Rothwellさんは、公開実験の現場にいたとおっしゃるのですよね。元記事の「今回の「成功」は質量分析の結果に基づいているので、」に対して、違うというなら、質量分析によるものではないと述べていることになります。と、まあ、言語論理が問題ではないので、せっかく現場にいたとおっしゃるなら、過去の実験の話ではなく、今回の公開実験では何を測定していたのかについて述べてください。 」

こんどの公開実験では、過剰熱とHe-4を測定しました。熱とヘリウムの比率は一定の値:23.8 MeV/He-4(原子)。しかし、今回の実験もすべての実験も、過剰熱に基づいています。過剰熱がまず出なければ、He-4、トリチウムなどを探しても無駄です。(三菱工業の原子核変換の結果もきっと熱が出ていると思います。)フライシュマンの法則は「熱はこの効果の主要な痕跡」である。(私の本、第1章参考)

高熱学会の論文を引用します:

「更にこれまでの結論を明確にするために核燃料(D2/H2)とその反応生成物 He-4を質量分析(QMS)によって徹底的に解明し、その結果をFig.7[A],[B],[C],[D]に比較して示した。そこで Fig. 7 [C](ガス内部)、[D](固体内部)に示すように、特に[D]固体内部にはガス内部より多量のが発生していることが一目にして分かる。金属にたいする He-4 の特性は常温~数百度レベルではは固体の中に入ることも、また内部から外に出ることも出来ないことはよく知られている。このFig. 7[D]の特性は極めて短時間に多量の He-4 がぎっしり試料の内部に詰め込まれた状況を示している。」


「また一方で、さつきさんの質問に対し、「放射検出器は見なかったが、その辺においてあったでしょう。」と答えていらっしゃる。さて、今回の公開実験で、ト リチウムを検出しようとして何らかの測定をおこなっていたのですか?」

トリチウムは今回なかったと思います。論文にはトリチウムの報告ありません。トリチウムは弱い熱を伴うことがありますが、めったに出ません。トリチウムが出れば、実験がうまくいかなかった証拠です。


「いなかったのですか?」

私ですか?いましたよ!


「γ線については測定していたのですか?中性子(neutron)線は測定していたのですか、いなかったのですか? 」

γ 線はや中性子は非常にまれです。熱核融合の率より、10E11倍少ないです。計る価値がありません。つまり、普通の環境で、普通の計測器を使えば、観測できません。北大の地下研究所では観測できますが。三菱ではたまにγ線を観測しますが、たぶん核変換の副作用ではないかと私は思います。岩村さんはどう思っているか分かりません。

ただし、安全のために、実験のそばに放射線測定器を置くべきだと思います。(普通の小形計器。)万一、透過性放射線が出るかも知れません。それよりも、さっき書いたように爆発が怖いのです。

- Jed

239. Jed Rothwell Website — June 8, 2008 @13:41:25
Kkojima wrote:

「やはり、核融合がおこっているという証拠としては、4Heの検出ということであり、元エントリで「今回の「成功」は質量分析の結果に基づいているので」と表現されていることと、あなたから報告していただいた内容は食い違っていません。」

私たちは質量分析は二次的な証拠として考えます。核反応がおきている主要な証拠は膨大な熱量と熱力学の第2法則です。ヘリウムはそれを裏付ける役割をします。なぜかというと微量のヘリウムを質量分析で計ることはむずかしくて、どうしてもその結果を疑問に思う余地があります。ところで、化学反応の領域をはるかに超えると拒否できません。荒田の場合、水素の対照実験では、化学反応が終わってから、200分後にセルの温度は室温まで落ちます。重水素の場合6000分間(100時間)以上経ってもそのまま~1W発熱が続きます。荒田先生はせっかちですから、100時間で反応をむりやりとめますが、他の研究室ではセルをほっておいた際、発熱が数ヶ月続いたことがあります。これはわずかなヘリウムより、劇的に説得力があります。

荒田の3000分間のグラフはここにあります:

http://www.lenr-canr.org/News.htmLink

ご覧のように熱力学の第2法則によって、熱源はセルの中にあります。


「しかも、きくち先生は今回の実験に対してコメントしているのに、あなたは、パラジウム-重水素系のすべての実験に対するコメントだと勘違いしているかのよ うにとれる反論でした。」

当然です。荒田の実験もパラジウムと重水のシステムです。荒田と同く気相吸着を利用した他の研究者も成功しました。同じ反応が起こっているに違いありません。荒田の結果を問うことは他の結果を問うことと等しいです。荒田の実験を追試した研究者はとくに癪に障るでしょう。自然は統一しています。有力な¥専門家ならの実験をすれば、同じ発熱が出ます。


「日本生まれの方でないと仮定して。。。、この件については誤読されているのではないかと推測します。」

誤読ではありません。日本生まれの、日本の国籍を持っている常温核融合の研究者はきっと私と同じ意見でしょう。


「4Heの検出を行う手法について、荒田名誉教授の専門分野ではない」

荒田教授は自分では実験を行っていません。共著者の張教授と中国人4人の大学院生らしい人がやっていますが、質量分析の経験者らしいです。


「質量分析の専門家の意見を聞きたい」

私もそれを勧めています。先生は頑固ですから、やってくれるかどうかわかりません。アメリカのもっとも優秀な質量分析の国立研究所にサンプルを送るように勧めています。荒田の前の実験(DS Cathodeシリーズ)ではそこで分析してもらいました。


「それと、あなた自身が、常温核融合では中性子もγ線もトリチウムも測るだけ無駄であるかのようなお話をいただきながら、一方で、「19年の間に発表した数千の成功も、過剰熱をはじめ、三重水素の検出、質量分析、カンマ船、x光線など、さまざまな証拠によります」とおっしゃるのは、理解できません。矛盾していませんか?」

矛盾していません。Kkojima さんはたぶん高エネルギー物理学と熱核融合の状況に慣れているから矛盾に感じます。常温核融合では熱核融合の基準もルールも違います。

三菱のような膨大な資金¥のある研究設備では、中性子などすべて精密な装置で観察します。さっき書いたように、普通の環境において普通の機器では無理です。ヘリウムは熱核融合と同じ率で出てきますから、測定しやすいです。中性子とγ線は10E10倍少ないから、測定しがたいです。トリチウムは量が一定しない謎です。時々ものすごい量が出ます。x光線は資料のすぐ近くで計るオートラジオグラフのような方法ではいい結果が出ています。特にイタリアとインドでは。

ところで10E10倍少なくても、中性子は核反応の証拠ですから、測れるなら測る価値があります。バックグラウンドの低い地下の研究所で観察できます。洞くつのようなところです。


芹沢いわく:

「結局のところ、「追試の結果核融合反応が認められた」とする論文の具体的な数についてはお答え頂けないわけですな。」

どうぞ、自分で数えてください!リストはここです:

http://www.lenr-canr.org/DetailOnly.htmLink

私は論文を600本ぐらい読みましたが、少なくて核融合反応が認められたのが、~500本です。あとの1000本の内容についてよく分かりません。


「対して「否定的な論文が約10本」で「その内容はでたらめ」ですか。いやはや。」

これも是非自分でお読みになって、でたらめかどうか判断してください!

http://www.lenr-canr.org/acrobat/Fleischmanreplytothe.pdfLink

http://www.lenr-canr.org/acrobat/JonesSEchasingano.pdfLink

http://www.lenr-canr.org/acrobat/ERABreportofth.pdfLink

私に知る限り約10本ですが、芹沢さんがもし、他の否定的な論文があると分かったら、著者と題を教えてください。

「いやはや」は文献をお読みになって、しっかり勉強してから、言うことばではないかと思います。

- Jed

255. Jed Rothwell Website — June 9, 2008 @13:40:28
芹沢wrote:

「>私は論文を600本ぐらい読みましたが、少なくて核融合反応が認められたのが、~500本です。あとの1000本の内容についてよく分かりません。
大変失礼致しました。そこまで言われてしまいますと、英語論文読んで理解できるだけの知識のない身には俄に反論できません。」

日本語の論文と本もたくさんありますから、読んでください。LENR-CANRにはにはないけれども、図書館と本屋で求めてください。


「500程度は常温核融合反応を肯定したものである、と。
にも関らず、未だにその成果が認められずにいるのは何故なんでしょうか。」

それは認めない人に聞いてください。私は否定葉の考え方さっぱり分かりません。


「普通、有力な反応方式が発見されたならばそれをベースに規模を発展させるなりして実績を重ねて行くものなんじゃないでしょうか。」

残念ながらそれができません。前にも書いたように、制御できないため爆発することがあります。規模を発展すれば、爆発も大きくなります。


「また、放射線についても測定せず(または測定データを公表せず)反応結果の生成物データだけが明かされるのも妙な話です。」

もちろん測定しました!公表もいくらでもしますよ。何億円をかけて苦労して測定しました。しかし、放射線が非常に弱いから、普通の測定器では何も認められません。


「常温核融合では放射線が発生し ない」とでも言うならば、その反応についての理論的な考察が必要でしょう。」

この反応は理論的にはまったく理解されていません。未解明です。解明するために研究をしています。


「一応申し上げておきますと、常温核融合が真実可能であるならば大変素晴らしいことです。」

それは大変すばらしいですよ。自分の本を引用しますが:「常温核融合の研究者たちすら、自分たちの仕事はどんなにすごい可能性があるか分かっていない。常温核融合は現在のエネルギー源をさらに改良した代わりの「クリーンエネルギー」だけではない。「代わり」と呼ぶのはインターネットに接続したペンティアム系の最新のコンピューターのことを「そろばんと鉛筆の代わり」と呼ぶようなものだ。常温核融合は想像を絶するほど性質的によりよいものだ。」


kkojima wrote:

「一方、ちゃんと物理学を学習してきた経歴をもつ人なら、「常温核融合なんてあるはずないじゃん」という考えを持つ人は少ないと思います。」

物理学者なら、不可能だと思うのは当然です。理論上こんな中性子のない室温でおこる未知な核融合はまったくありえません。それは、Fleischmannをはじめだれでもわかりきったことです。しかし、実験をしてみれば、実際にその反応が起こっています。熱が出て、D原子がHeに変わっていきます。回りの原子も大いに核変換します。トリチウムも中性子もx-線も出てきます。この事実は19年にわたって数百の研究所で数千回確かめました。理論と実験結果が異なる場合には、実験のほうが勝つ。


稲 ―wrote

「>http://www.lenr-canr.org/News.htmLink

興味深い実験ですが、実験条件の詳細がわからないと何も判断できないように思います。」

それはそうですよ。このグラフをチラッとみて判断できるわけありません!高温学会の論文と荒田が前に開発したDS Cathode研究も読まなければ分からないでしょう。


「せめて、試料中のPdの質量、容器の熱容量、水素の圧力くらいは書いて頂かないと、吸収熱の寄与も見積れません。」

論文を読まなければ見積れません。これは「ニュース欄」です。詳しく説明ではありません。高温学会誌を読んでください。高温学会から許可を得れば、日本語の論文をLENR-CANRの図書館にアップロードしますが、許可するまで時間がかかります。私が翻訳する英語のバージョンは来週あたりアップロードしますから、読んでください。


「それと、対照実験も含めて、最初の300分の温度変化をなぜ隠すのかな?」

だれも隠していません!冗談でもそんな意地悪い言い方をやめてほしいです。

なぜ0から300分までデータがないかは論文を読めば分かります。300分まで、普通の化学反応の熱が発生しています。(Pd-D生成熱)それを含めばグラフのスケールを変えなければならないので、重要なデータが見えなくなります。そんな詳しい内容を一々「ニュース欄」で説明すれば、誰も読みません。

とにかく皆さん、素直に文献を読みたまえ。勘違いするなよ!学問は時間と努力が必要です。早とちりをしないでください。数千人の科学者が19年間苦労して行った研究です。非常に難しい研究です。一枚のグラフを見てすぐ判断できるわけがありません。そんなに簡単にわかる内容でしたら、とっくの昔にこの問題を解決したはずです。

- Jed

256. Jed Rothwell Website — June 9, 2008 @13:52:34
許可なしで論文をアップロードしてはいけませんが、文献ならいいでしょう。もし本気に荒田教授の研究を理解して判断しようと思うなら、これを参考にしてください。グラフをチラッと見て研究をはねつける人は何もしなくてよい。楽チンです。つまらない論文を読んだり、考えたりしなくてすむ。私は時々否定派(葉ではない)の人たちがねたましいです。

1)Arata Y, Zhang Y-C; Kaku Yugo Kenkyu 62 (1989) 398. Cited in Chem. Abstr. 112: 224669 [1990]. (in Japanese). "Achievement of intense 'cold fusion' reaction".
2)Arata Y, Zhang YC; proc. Jpn. Acad. 66, Ser. B (1990) 1. "Achievement of intense 'cold' fusion reaction".
3)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 66, Ser. B (1990) 33. "Cold' fusion caused by a week'on-off effect'".
4)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 66, Ser. B (1990) 110."Corroborating evidence for 'cold' fusion reaction".
5)Arata Y, Zhang Y-C; Fusion Technol. 18 (1990) 95. "Achievement of an intense cold fusion reaction". But see; "Corrigendum",FT 19 [1991] 196.
6)Arata Y, Zhang Y-C; Fusion Technol. 22 (1992) 287. "Reproducible 'cold' fusion reaction using a complex cathode".
7)Arata Y, Zhang Y-C; Kaku Yugo Kenkyu 67 (5) (1992) 432 (in Japanese). "'Cold' fusion in deuterated complex cathode".
8)Arata Y, Zhang Y-C; Koon Gakkaishi(J.High Temp.Soc.). 20(4) (1994) 148(in Japanese, Engl.abstr.). "A new energy generated in DS-cathode with 'Pd-black' ".
9)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 70 Ser. B (1994) 106. "A new energy caused by 'Spillover-deuterium' ".
10)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. Japan Acad. 71 Ser. B (1995) 304. vol. 71, No. 8, 304-309, (1995). "Achievement of Solid-State Plasma Fusion ("Cold Fusion")".
11)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 61, Ser. B (1995) 98. "Cold fusion reactions driven by 'Latticequake'".
12)Arata Y, Zhang Y-C; Koon Gakkaish (J. High Temp. Soc.). 21 (6) (1995) 303 (in Japanese, Engl. abstr. & Fig. captions). "Achievement of solid-state plasma fusion ("cold fusion")".
13)Arata Y, Zhang Y-C; Koon Gakkaishi (J. High Temp. Soc.). 21 (1995) 130 (in Japanese, Eng. abstr.); "Peculiar relation between hot plasma fusion and solid-state plasma fusion ("cold fusion")".
14)Arata Y, Zhang Y-C; Koon Gakkaishi (J. High Temp. Soc.). 21 (1995) 43 (in Japanese, Engl. abstr.). "Cold fusion caused by 'lattice quake'".
15)Arata Y, Zhang Y-C; Koon Gakkaishi (J. High Temp. Soc.). 22 (1) (1996) 29 (Japanese, Engl. abstr.) "Generation and mechanism of solid-state plasma fusion ("cold fusion")".
16)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 72 Ser. B (1996) 179. "Deuterium nuclear reaction process within solid".
17)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 73, Ser. B (1997) 62. "Presence of helium (4/2He, 3/2He) confirmed in deuterated Pd-black by the "vi-effect" in a "closed QMS" environment".
18)Arata Y, Zhang Y-C; J. High Temp. Soc. 23 (1997): (special volume pp 1-56). "Solid-state plasma fusion ('cold fusion')".
19)Arata Y, Zhang Y-C; J. High Temp. Soc. 23 (1997) 110 (in Japanese, Engl.abstr.). "Presence of helium (4/2He, 3/2He) confirmed in highly deuterated Pd-black by the new detecting methodology".
20)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan. Acad. 73, Ser. B (1997) 1-6. "Helium(4/2He, 3/2He) within deuterated pd-black".
21)Arata Y, Zhang Y-C; Jpn. J. Appl. Phys. 237 (1998) L1274. "Anomalous difference between reaction energies generated within D2O-cell and H2O-cell".
22)Arata Y, Zhang Y-C;Kaku Yugo Kenkyu 69 (1998) 963 (in Japanese). "Excess heat in a double structure deuterated cathode".
23)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan. Acad. 74, Ser B (1998) 110. "Anomalous 'deuterium-reaction energies' within solid".
24)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. Japan Acad. 74 Ser. B (1998) 201. "The importance of sono-implantation".
25)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 75 Ser. B (1999) 71. "Definitive difference between [DS-D2O] and [Bulk-D2O] cells in 'deuterium-reaction'".
26)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan Acad. 75 Ser. B (1999) 76. "Critical condition to induce 'excess energy' within [DS-H2O] cell".
27)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan. Acad. Ser. B 75 (1999) 281. "Anomalous production of gaseous 4He at the inside of 'DS cathode' during D2O-electrolysis".
28)Arata Y, Zhang Y-C; Jpn. J. Appl. Phys. 38 (1999) L774. "Observation of Anomalous Heat Release and Helium-4 Production from Highly Deuterated Palladium Fine Particles".
29)Arata Y, Zhang Y-C; Genshikaku Kenkyu (Anomalous Nuclear Fusion Reaction). 45(2)(2000). vol.45, No.2, July 2000; and ICCF8 (Lerici, Italy, May 2000). "Definitive Defference among [DS-D2O],[DS-H2O] and [Bulk-D2O] cell in the Deuterization and Deuterium-reaction".
30)Arata Y; Kotai Butsuri 35 (1) (2000) 67 [in Japanese]. Cited in Chem. Abstr. 132: 128508 (2000) "Developmental challenge in new energy source; 'Solid state plasma fusion'".
31)Arata Y, Zhang Y-C; Appl. Phys. Lett. 76 (2000) 2472. vol.76, No.17, 2472, (2000). "Sono Implantation of hydrogen and deuterium from water into metallic fine powders".
32)Arata Y, Zhang Y-C; Jpn. J. Appl. Phys. 39 (2000) L4198. "Deuterization and Deuterium Reactions in the Electrolyses of D2O with the Double Structure Cathode and the Bulk Cathode".
33)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. ICCF 8, Italy (2000) 11 and 293. "Definitive Difference among [DS-D2O], [DS-H2O], [Balk-D2O] cells in the Deuterization and Deuterium-reaction" (pp. 11-16), and "Sonoimplantation of hydrogen and deuterium from the water into metallic fine powders", (pp. 293-298).
34)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. Japan Acad. 77 Ser. B (2001) 43. "Intense sono implantation of gases into metals".
35)Arata Y, Zhang Y-C; proc. Japan. Acad. 78 ser. B (2002) 57. "Formation of condensed metallic deuterium lattice and nuclear fusion".
36)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. Japan Acad. 78 Ser. B (2002) 63. "Nuclear fusion reacted inside metals by intense sonoimplantion effect".
37)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. Japan Acad. 78 Ser. B (2002) 201. "Intense deuterium nuclear fusion of pycnodeuterium-lumps coagulated locally within highly deuterated atom clusters".
38)Arata Y, Zhang Y-C; Appl. Phys. Lett. 80 (2002) 2416. "Intense sonoimplantation of atoms from gases into metals".
39)Arata Y, Zhang Y-C; Proc. ICCF 9, China (2002) 5-16. "Pycnonuclear Fusion Generated in "Lattice-Reacter" of Metallic Deuterium Lattice within Metal Atom-clusters".
40)Yamamura T, Shiokawa Y, Inoue A, Zhang Y-C, Arata Y; J.High Temp. Jpn 28 (2002) 144. "Neutron Activation Analysis of Pd Atom Clusters Caused Pycnonuclear Fusion".
41)Arata Y, Zhang Y-C; ICCF10 (Boston (2003); "Development of Compact Nuclear Fusion Reactor Using Solid Pycnodeuterium as Nuclear Fuel".
42)Arata Y; Kotai Butsuri 38 (1) (2003) 83 [in Japanese]. "Discovery of Pycnodeuterium-lumps and Intense Solid-state Nuclear Fusion in Highly Deuterated (Nano-particles)".
43)Arata Y, Zhang Y-C, Fujita H, Inoue A; Koon Gakkaishi 29 (2) (2003) 68. "Discovery of solid deuterium nuclear fusion of pycnodeuterium-lumps solidified locally within nano-pd particles": English translation (Il Nuovo Saggiatore, 20 (2004) 66 in Italy phys. soc.).
44)Arata Y, Zhang Y-C; J. High Temp. Soc. Jpn 29 (2003) 171. "Deuterium Absorption Characteristics of Peculiar Composite Powder (Zr3NiO・NiO)".
45)Arata Y, Zhang Y-C; J. High Temp. Soc. Jpn 29 (2003)(special vol: pp 1-44). "The Basics of Practical Nuclear Fusion Reactor Using Solid Pycnodeuterium as Nuclear Fuel".
46)Arata Y; Il Nuovo Saggiatore 20 (5-6) (2004) 66. "The formation of 'solid deuterium' solidified inside crystal lattice and intense solid-state nuclear fusion ('cold fusion')".
47)Arata Y, Zhang Y-C; Progress of Theoretical Phys. (Supplement), No. 154 (2004) 241: Fusion 03. "The Basics of Nuclear Fusion Reactor using Solid Pycnodeuterium as Nuclear Fuel".
48)Arata Y; Special Volume, IIW (Osaka), July 11st (2004). "Relation between Welding Science and Nuclear Fusion".
49)Arachi Y, Emura S, Omura A, Nunogaki M, Asai T, Yamamura S, Inoue A, Arata Y; Solid State Ionics (2006). "Structural Analysis on High Density H (D) Absorbed Nano-sized-Pd/ZrO2 Composite for Hydrogen Storage Materials".
50)Arata Y, Zhang Y-C; ICCF12 (Yokohama, Jpn; (2006)). "Development of "DS-Reactor" as the Practical Reactor of "Cold Fusion" based on the "DS-Cell" with "DS-Cathode".
51)Arata Y;IL NUOVO SAGGIATORE, (2004)6, "The formation of 《solid deuterium》 solidified inside crystal lattice and intense solid-state nuclear fusion (《cold fusion》) ".
52)Arata Y; (2007) 7, "Toward the Establishment of Solid Fusion as a Perpetual Energy for Humankind".
53)Other 22 papers (Fusion Tech: 2, Kakuyugo Kenkyu: 2, Kotai Butsuri: 2, Genshikaku Kenkyu: 1, ICCF:10, others:5.

262. Jed Rothwell Website — June 9, 2008 @15:01:32
稲 wrote:

「これでしょうか?

 荒田,吉明; 張,月嫦
 新エネルギー創生研究プロジェクト特別研究報告 「固体核融合」実用炉の達成
 高温学会誌 34(2),中扉2p,85~93,2008(ISSN 03871096) (高温学会) 」

ずぼし!おおきに!探していました。(Reprintには日付がない)注意しますが、この論文の質があまりよくないと思います。前に学会の発表とYamaura et al.の論文の方が説得力があると思います:

Hydrogen absorption of nanoscale Pd particles embedded in ZrO2 matrix prepared from Zr–Pd amorphous alloys

Shin-ichi Yamaura,a) Ken-ichiro Sasamori, Hisamichi Kimura, and Akihisa Inoue
Institute for Materials Research, Tohoku University, 2-1-1 Katahira, Aoba, Sendai 980-8577, Japan

Yue Chang Zhang and Yoshiaki Arata
Osaka University, 11-1 Mihogaoka, Ibaraki, Osaka 567-0047, Japan

J. Mater. Res., Vol. 17, No. 6, Jun 2002


zorori wrote:

「何やら、未解明の現象があるらしいことは感じます。ただ、それを説明する理論的仮説らしきものもない段階ということですよね。ならば、その現象を「常温核融合」と呼ぶことは時期尚早ではないのでしょうか?」

早くありません。1992年までその証拠が明らかになりました。燃料はD2で、反応生成物は4-Heです。反応はなぜ起こっているかは仮説がなくても、融合反応だとわかります。またまた自分の本を引用して、ええと。。。「重水素が二つ一緒に核融合すると、24メガ電子ボルトの一定の量のエネルギーを放つ。1 グラムの重水素ガスは345,000メガジュールを放つ。 97メガジュールを発生した水野のセルはおそらく0.3ミリグラムの重水素をヘリウムに変換したと思われる。あいにくこのセルはヘリウムの発生を観察できる仕組みにはなっていなかったから、それは確認できなかった。他の実験ではヘリウムがこの割合で観察されたことがある。この他の実験は水野のよりエネルギー量がとても少なかったゆえ、微量のヘリウムを発生したが、近代の測定器では微量のものでも信頼性の高い観察ができる。ヘリウムとエネルギーの比率は始めて確認した研究者は米国海軍のチャイナ・レーク海軍武器研究所、メルヴィン ・マイルズ等で、いくつかほかの研究所も続いてこの結果を再現した。SRIで行われた常温核融合の実験のヘリウムとエネルギーの比率は重水素のプラズマ核融合の予測する値に近い。その証拠を図1.3に示す。」

ところで、SRIは荒田のDS Cathodeを追試して、過剰熱とヘリウムを確認しました。新しいZrO2-Pd資料はまだ試していませんが根本的に同じような資料で同じやり方ですから、うまくいくはずです。

- Jed

268. Jed Rothwell Website — June 9, 2008 @15:57:21
読者A wrote:

「ところが3Dになるとd+4He+γ(23.8MeV) への分岐が50%もあることになりますね?」

なりません。それは熱核融合ではそうなるし、理論上どんな核融合でもなるとかも知れませんが、常温核融合では50%ではなくて、γ分岐が0.00000000001%程度です。


「これは変です。3体衝突とは言え、2体のサブチャネルで計算可能な部分がありますよ。ちゃんと計算していますか?」

計算しません。観察します。常温核融合はすべて実験結果に基づきます。つまり、experimental scienceの段階です。どの科学も実験で始まります。


「これらの反応が起こっているなら、γ線を計るべきです。」

あなたは神様と議論すべきです。「おおい!γ線はどこだ!あるべきだよ!」実験の結果は事実です。自然は自然です。私たちの理論では説明できなくても否定できません。


「また過剰発熱が核反応で起きているのであれば、質量欠損が熱エネルギーに変わるプロセスを具体的に示すべきです。」

プロセスを示すのは理論家たちの仕事です。水野は実験者です。
彼は熱量測定を正確にする義務がありますが、その結果を説明する義務は少しもありません。それに、実験者にプロセスを問わばろくなことはありません。(理論家に実験をやらせるようなものです。)

理論にこだわって、説明できない結果を無視したり、否定したりしますと、科学の進展はどうなりますか?終わってしまいます!

- Jed

272. Jed Rothwell Website — June 10, 2008 @04:02:11
zorori wrote:

「>早くありません。1992年までその証拠が明らかになりました。燃料はD2で、反応生成物は4-Heです。

そ のような反応が起こっているなら常温核融合ですけど、証拠と言えるほど確かではないという状況なのではないですか。」

ヘリウムを観察した科学者たちは確かだと思っています。私も同意見です。


「明らかな証拠だとしたら、いまだに納得 しない研究者が大勢いるのがよく理解できません。」

それは否定派の人々に聞くべきです。私はなぜ彼らが納得しないか不思議に思います。私の推定ですが、多分論文は読んだことがないから、実験の内容について分かっていないでしょう。Scientific Americanの編集者たちは否定派ですが、彼らから手紙をいただきました。彼らが言ったのは:「論文は一本も読んだことがない。また読む必要がない。間違いだと分かりきったことだし、我々の仕事は論文なんか読むことではなくて、科学者たちの意見を聞くことである」彼らの記事はとんでもない間違いだらけですから、明らかに論文を読んだことがありません。記事のサンプルとその手紙はここ:

http://lenr-canr.org/News.htm#SciAmSlamLink

ところで、否定派は本当に大勢か、少数か不明です。否定派の方々は自分たちが大勢いると言い張りますが、世論調査を行わなければなりませんん。私の知る限り1993年に日本で世論調査を行った以来だれも調べていません:

Inoguchi, S., Jyouon kakuyouugou no ankeito wo bunseki, Trigger, June 1993

回答者は科学者や上役の技術者で約半分は「常温核融合は多分存在している。研究を支持する」と答えた。


読者A wrote:

「>常温核融合はすべて実験結果に基づきます。つまり、experimental scienceの段階です。どの科学も実験で始まります。

科学は実験で始まる?あなたは理論負荷性をご存知ですか?」

Ha! 理論負荷性は確かに例外です。大変珍しいです。他の例を挙げられますか?もし実験が理論負荷の理論を支持しなかったとしたら、誰も信じなかった。早かれ遅かれ実験で確かめなければ科学の観念ではありません。


「実験で過剰熱が出ることを、核融合へ直ちに結びつけるのは「核融合」知っているからです。つまりあなた達の主張そのものが実験結果から始まっているのではなく、常温核融合があることを前提にしています。」

違います。過剰熱が化学の範囲の数万倍超えていること、ヘリウム、トリチウムを観察していること、化学燃料のないこと、科学性生物がないこと:これらをあわせると絶に否定できない証拠です。

読者Aさんはもし否定できるなら、論文を書いて発表して下さい。このデータを分析して、常温核融合ではなくて、他の現象によるものだと証明してください。そんな論文は19年待っても、誰も発表したことがありません。(Morrisonの穴だらけの論文がありますが、まさかそれが正しいと思っていないでしょう。)読者Aさんがもし書けるなら、LENR-CANRにアップロードしてあげますから、英語でも日本語でも書いてください。

- Jed

Owner Comment きくち  June 10, 2008 @18:26:15
「常温核融合ではなくて、他の現象によるものだと証明してください」と書いた時点で、科学の議論とはどういうものであるかを知らないことがわかっちゃうんですよ。
それは、「自分の議論はダメ」と公言しているようなものです。

やるべきは、それが「常温核融合以外のものではないと証明すること」です。

276. Jed Rothwell Website — June 10, 2008 @06:37:46
kkojima wrote:

>このデータを分析して、常温核融合ではなくて、他の現象によるものだと証明してください。

それは、あの「名無しさん」がやった間違いと同じ間違いです。

このデータが常温核融合の証拠であると主張する人が、その反論に答える義務があるのであって、逆はありえません。」

私は義務があると思います。有意義な議論を行うために、両側の意見を持つ人々は自分の主張を合理的に、事実に基づいた議論をしなければ解決しません。平等の義務です。だた「そう思わない」とか「他の説明があるだろう」というのは、議論として成り立ちません。反証をあげることが不可能です。(not falsifiable)ニュートンの法則だって「納得しない」という人がいます。なぜ納得しないか、その代わりにどんな説明をするか、言わなければ「納得しない」意味がありません。特にアメリカでは進化論に納得しない狂信的な信者が多いですが、その人たちは科学的な事実に基づいている反論を示したことがありません。科学のかの字も分かっていないからです。

常温核融合の場合、「核融合ではない」と出張するなら、では、この熱、ヘリウム、トリチウムなどは別の仮説で説明する義務があります。仮説を提示しなければ不戦敗になります。20年もあれば、提示する時間は十分ありました。


「常温核融合の証拠だとは言えない」という命題は、「常温核融合ではないことの証拠だ」という命題と等価ではありませんよね。「その証拠では、常温核融合だと断定することはできない」ということです。あなたは「Morrisonの穴だらけの論文」という表現を使っていますが、穴だらけという意味がわかっているなら。。。」

分かっていますよ!あなたはもしその意味が分からなければ、是非Morrisonを読んでください。典型的な穴だらけの論文です。Fleischmannの反論は壊滅的な打撃ですが、私だって、誰だって反論を書くことができました:

http://lenr-canr.org/acrobat/Fleischmanreplytothe.pdfLink

科学の議論には正しい方と間違っている方があります。Morrisonの仮説は到底不可能で、18世紀、17世紀の物理法則に反します。


「さて、先に私は、質量分析の結果云々の質問をした際にあなたからいただいた回答は、つまるところ、証拠は過剰熱だと言いたいということなのか、と確認しようとしました。

その問いに回答はいただいていませんが。。。」

ここでは回答できません。荒田の文献や高橋の本などを勉強しなければなりません。(工学社「常温核融合2006」ISBN4-7775-1208-8)



>これらをあわせると絶に否定できない証拠です。

「絶に」は、「絶対に」のtypoかと存じますが、この発言と先の「証拠は過剰熱」というのは、並立し得えません。


再度問いますが、何を核融合の証拠としていて、そう考える根拠はなんなのでしょう。」

Fleischmann, Schwinger など2000人ほど優秀な科学者はCurieの原論によって過剰熱そのものは核反応の証拠であると主張しまし。(He-4や他の証拠によって、その反応は核分裂や核崩壊ではなくて、核融合だと分かります。)あなたはまだ彼らの理論を十分把握をしていないと思います。彼らの論文をじっくり勉強をして、よく考えてから、判断してください。もしその過剰熱を他の仮説で説明できましたら、論文を書いてください。ここでけろりと読んだこともない論文をはねつけないで下さい。

熱は核反応の証拠であるというのは、ノーベル賞を持つSchwingerとCurieの言うことですから、間違っていると言うなら、その証拠を見せてください。素直に学者らしく勉強をしてください。

もしCurieの間違いを指摘することができたら、あなただってノーベル賞をもらうでしょう。

- Jed

315. Jed Rothwell Website — June 11, 2008 @10:21:57
Kkojimaいわく:

「AであればBである

ということが
1.真であることが証明されていること
2.証明されていないこと(未確定であること)
3.偽であることが証明されていること
の3パターンがあるのですが、あなたは「1.でないとする人は3.であると主張している」かのような行動を取っているのです。」

私は人が偽っていると一回も言ったつもりはありません。否定派の人たちは勉強しないから大いに間違っています。偽っていません。


「私の言った穴というのは、あなたの発言における、この問題なのであって、Morrisonの論文云々は、あなたが「穴」という表現を使った文脈をなぞった までのこと(つまり、あなたが「穴」という表現がどういう意味か判っていると私が考えた . . .)」

「穴だらけ」とはアメリカの学者の仲間内の言葉で、「間違いだらけ、下手な」という意味です。けっして「偽り」ではありません。Morrisonの論文には高校レベルの化学の間違いがいくつかあります。たとえば、600Jを発生する反応を1,100,000Jの反応と混乱しました。

話し変わりますが、ICCF14の学会が迫るので、このグループに参加する時間がなくなりました。いろいろと面白いコメントや私宛ての質問があるのに、残念ながら撤退しなければなりません。なお、常温核融合について、質問や問い合わせがありましたら、いつでも直接連絡をしてください:  JedRothwell@gmail.com

- Jed

317. Jed Rothwell Website — June 11, 2008 @10:24:37
稲 wrote:

> Hydrogen absorption of nanoscale Pd particles embedded in ZrO2 matrix prepared from Zr–Pd amorphous alloys
>wro
> Shin-ichi Yamaura,a) Ken-ichiro Sasamori, Hisamichi Kimura, and Akihisa Inoue
Institute for Materials Research, Tohoku University, 2-1-1 Katahira, Aoba, Sendai 980-8577, Japan
>
> Yue Chang Zhang and Yoshiaki Arata
Osaka University, 11-1 Mihogaoka, Ibaraki, Osaka 567-0047, Japan
>
>J. Mater. Res., Vol. 17, No. 6, Jun 2002

ありがとうございます。こちらの論文はPd/ZrO_2試料の作成法、水素吸蔵特性を述べた``normal science''の論文ですね。

もちろんですよ!常温核融合の研究はすべてnormal scienceです。Fleischmannの言う通りです:"We are painfully conventional people."(私たちは頭にくるほど型にはまった科学者です。)

だって、使っている道具や方程式は19世紀のものです。熱量計、X線フィルム、CR-39、顕微鏡、水銀温度計。120前の科学者ならすぐ納得します。5gの資料が~100Wを絶えず発生する。19世紀の科学者なら「あいまいな結果だ」とか
「測定誤差だ」とか「化学反応かもしれない」なんて、言いません!FleischmannとかSchwingerは昔のアナログ人間ですから、目で見て、手で触って熱いと分かる第一原理に基づく証拠を主張します。ビデオを見せてから「10分間にこれだけの水が目の前に蒸発した!」とFleischmannが出張しても、若い科学者にはそんなものは通じません。「コンピュータで精密に測って来い」と言います。(これは本当に学会でみた議論です。)


「この論文を見ると、この試料は水素をよく吸収するようです。」

その通りです。常温核融合の「秘訣」試料です。(ちっとも秘密でないが。)よい資料があれば、成功率は決まって90%、100%になります。専門家がこの論文を読むとすぐ「あっ、この資料なら熱はきっと出」と思うでしょう。

ナノ粒子は広く利用されて、成功した報告はいくつかあります。荒田と山浦たちの独創的なやり方ではありません。ですから、今の実験がうまくいったはずです。しかし彼らの資料は優れています。熱くなっても焼結しないところが特徴だと思います。長く使えるわけです。発熱が100時間越えても続きます。他の資料なら発熱がすぐ終わって、顕微鏡でみると点々だったナノ粒子がじゅわ~と固まっています。吸収しなくなります。実験がうまくいかない理由は以外と簡単です。肉眼でわかる場合もあります。電解の圧力によって資料が真っ二つに折れたりします。

ああ~あ。撤退すると言ったのについ. . .

- Jed

|

« 資金が集まらない常温核融合研究 | トップページ | 内部告発取扱い時の鉄則【追記あり】 »

常温核融合」カテゴリの記事

コメント

>私が常温核融合が存在する可能性があると考えている理由は幾つかあります。
>この実験については、「kikulog」という阪大の菊池誠教授が解説されている
>ブログのコメント欄に寄せられた「Jed Rothwell」と名乗る人のコメントを
>読んだのが可能性を信じるきっかけとなりました。

もちろん,荒田さんらの実験で未知の現象(それが核融合かどうかはともかく)が
起きている可能性はありますよ

でも,荒田さんがホントに自分の研究を認めさせたいと考えているのだったら,
常温核融合の研究にスポンサーがつかない理由を
>「石油と天然ガスに人類が依存する」状態を維持したい人たちがいるのです。
>そして、彼らの意向で、日本の政界、官界、メディアが動かされているの
>です。「なかったこと」にしておきたいのです。
という陰謀論で説明する
リチャード・コシミズさんのような人とは距離を置いた方が良い
というのが私の立場です


例えば,北海道大学の水野さんがトルマリン化粧品業者に関係していたことは
「常温核融合研究者は疑似科学者だ」という偏見を補強するもので
「常温核融合の可能性を追求するマトモな研究」とっては
マイナスにしか働いていないと考えています

>超微粒子トルマリンが水におよぼす影響は大きい
>北海道大学 講師 水野忠彦
http://s01.megalodon.jp/2008-0614-1325-04/www.sts-jpn.co.jp/amenity/amity/a225.html
>アミティ・ビセキEXクリーム・ビセキEXシリーズ
http://web.archive.org/web/20071205225805/http://www.sts-jpn.co.jp/amenity/amity.html

実際,でぶちんさんが紹介しているコメント欄でも
「9.11純粋水爆説」支持者はマトモな議論にとっては有害にみえます
>常温核融合の公開実験に成功、どこでって、阪大で! 2008/5/28
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/weblog/index.php?UID=1211901606

要するに,
「コシミズさんの支援のせいで荒田さんの研究が正当に評価されなくなる」
リスクがありますから「寄付する場合は自己責任で」ということです

投稿: shinok30 | 2008年11月27日 (木) 04時31分

shinok30さん、コメントありがとうございます。shinok30さんの懸念は良く判りました。

私はコシミズ氏の提示する仮説には危うい部分が多いけれども非常に面白いと肯定的に捉えていたので、今回のカンパについても、これによって荒田教授の信用が落ちるリスクを余り考えていませんでした。たしかに資金が集まらない理由を陰謀論で説明するのは良くありません。これで納得する人は少ないでしょうから。

ただ、資金を集めたのが誰であれ、常温核融合の研究が進展するなら、資金難で研究が頓挫するよりはマシだと私は思います。おそらく現状のままでは大きな進展は望めないので、荒田教授がコシミズ氏の協力を受け入れたのであればカンパに応じるのも良いのではないかと思う次第です。

また、常温核融合の研究者である水野忠彦氏が商品に怪しい感じのする広告文を書いたり、余り科学的とは思えない研究会で発表していた事は初めて知りました。これは信頼を損ねますね。指摘していただきありがとうございました。注意します。

投稿: でぶちん | 2008年11月30日 (日) 02時23分

でぶちん様

はじめまして。「固体核融合」の検索でこちらに参りました。私もロスウェル氏の書き込みを当時、リアルタイムで読んでおりました。誤解を受けるかもしれませんが、「難癖つけてる相手にご苦労様です。」という感想を持ち、ロスウェル氏を信頼しました。

「shinok30」さんについては、[ウィキペディア shinok30]で調べてみてください。発言の傾向が見えてまいります。下記において、「自己責任」と言っているので、でぶちん様が寄付するのは一向に構わないと思いますよ。
http://blog.livedoor.jp/yu_kenbi/archives/357649.html
Posted by shinok30 2007年12月15日 06:30
「参加はあくまで自己責任でお願いします」

現在、常温固体核融合研究所の口座には230万円くらい集まっており、300万を超えてしまうと、税金が割高になってしまいます。私は、荒田吉明先生に余計な税金を払わせたくないので、翌年に寄付しようかと考えております。

投稿: | 2008年11月30日 (日) 06時07分

でぶちん様

連続投稿失礼します。
でぶちん様は、11月16日の動画を御覧になりましたか。既に11月1日の荒田吉明氏との対談動画は御覧になったと思います。16日は、その続編です。その動画を見ると、「なぜ、ここまで明白にしなければいけないのか。」が見えてまいります。荒田吉明氏が、どうやら研究費詐欺?に遭われた模様なのです。下記の動画をご覧ください。

リチャード・コシミズ 【学習交流会 2008.11.16】Richard Koshimizu - 1:49:27 - 2008/11/19
http://video.google.com/videoplay?docid=1879209503377917403

投稿: | 2008年11月30日 (日) 06時17分

はじめまして、でぶちんです。コメントありがとうございます。
誠に恥ずかしながら動画はまだ見ておりません。最近、仕事が年末進行モードに入ってなかなか時間が取れず、ウンコスピーチ(笑)の方は見たのですが、御指摘のあった重要な動画を見ておりませんでした。これは是非見てみます。どうもありがとうございました。

shinok30さんが各方面で活躍されているのは存じています(といっても私が見たのはほんの一部だと思いますが)。常温核融合の存在を確信しておられる方々からすればshinok30さんの指摘は鬱陶しく感じられるかもしれませんが、とても大事で真っ当な指摘だと思っています。
shinok30さんが問うているのは「それは似非科学じゃないのか?」だと思います。これほど実用性に直結する分野に全く未解明の原子物理学的な現象があるとは思いもよりませんでしたから、私も似非なのか否か相当悩みました。今では(現時点の判断として)本物だと信じていますが、私なりの根拠をちゃんと説明すべきでした。

私自身がカンパするのは私の判断ですので勝手にすれば良い事だと思いますが、自分のブログでカンパ活動を紹介した以上、それを信じた理由を説明する責任はあると思います。全く力及ばずといった所ですし、遅くて申し訳ないのですが、他の記事と平行して説明して行きたいと思います。

コシミズ氏の活動を強い興味を持って見ておりますが、外部への情報発信に際しては、どこまでが事実で、どこからが推論(又は仮説)なのかを明確にしていただいた方が良いのになぁと思います。尤も、それが渾然一体としているのが怪しさがあって良いのかもしれませんが(笑)。

投稿: でぶちん | 2008年12月 1日 (月) 00時43分

常温核融合は嘘か本当かというものではなく、実際に研究をすすめてほしい分野です
22世紀には常温核融合であらゆるものが生産できるようになっているでしょう。
常温核融合を否定する学者は、1億度以上でないと核融合が起きないという定説に則っているためです。
これを認めたら、今までの学問を否定する事になるからです。
大学研究機関というのは学者権威型で構成されています。
大学で常温核融合を研究すると生涯助手止まりです。

ただ、常温核融合が産業化されるようにでもなったら、世界はひっくりかえってしまいます。
なんでも作れるようになってしまうので、あらゆる産業が廃業します。
すくなくとも素材となるも、エネルギー、すべて開発したりする必要はなくなります。
また、常温核変換、または常温核編成技術を確立すれば骨や人体の再生も可能かとおもわれます。

投稿: | 2011年4月16日 (土) 10時19分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1109195/25631771

この記事へのトラックバック一覧です: 常温核融合研究って怪しくないの?:

« 資金が集まらない常温核融合研究 | トップページ | 内部告発取扱い時の鉄則【追記あり】 »