« 大精神力は伝持されるものなのか | トップページ | ネットワークビジネスへの批判 »

政治資金の未記載献金率

7月頃に民主党党首である鳩山由起夫氏の「故人献金」の話題が盛り上がりました。この件は解明されたとは言い難く、なぜこういう重要な問題がうやむやになってしまうのか残念です。総選挙で民主党が第一党になったら、マスコミには思い切り追及して欲しいものです。

この話題の中で、鳩山由紀夫氏の資金管理団体「友愛政経懇話会」は、個人からの寄附で政治資金収支報告書に名前が記載されない「未記載献金」の率が非常に高い事が指摘されていました。「故人献金関連情報まとめ」のページから引用します。

■個人寄附の内訳より算出■
鳩山 H19 詳細←身内以外は6/30にごっそり友愛済み
   その他の寄附:\27,791,000   合計:\55,146,000   未記載献金率:50.4% ←友愛前の合計金額とパーセンテージ
鳩山 H18 詳細←身内以外は6/30にごっそり友愛済み
   その他の寄附:\36,825,000   合計:\62,345,000   未記載献金率:59.1% ←友愛前の合計金額とパーセンテージ
鳩山 H17 詳細←身内以外は6/30にごっそり友愛済み
   その他の寄附:\39,693,000   合計:\67,778,000   未記載献金率:58.6% ←友愛前の合計金額とパーセンテージ

参考までに他の大物政治家。
麻生 H19 詳細
   その他の寄附:\460,000       合計:\9,660,000    未記載献金率:4.8%
小沢 H19 詳細
   その他の寄附:\1,136,000     合計:\16,504,000   未記載献金率:6.9%
菅 H19 詳細
   その他の寄附:\1,753,000    合計:\8,058,000     未記載献金率:21.8%

政治資金規正法は、以下のように「同一の者からの寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるもの」について氏名・住所等の記載を義務付けています。つまり、逆に言うと、年間5万円以下の寄附については氏名・住所等は記載されない事になります。これが上記の未記載献金で、収支報告書の中では「その他の寄附」として合計額がまとめて記載されています。

(報告書の提出)
第12条 政治団体の会計責任者(報告書の記載に係る部分に限り、会計責任者の職務を補佐する者を含む。)は、毎年12月31日現在で、当該政治団体に係るその年における収入、支出その他の事項で次に掲げるもの(これらの事項がないときは、その旨)を記載した報告書を、その日の翌日から3月以内(その間に衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の公示の日から選挙の期日までの期間がかかる場合(第20条第1項において「報告書の提出期限が延長される場合」という。)には、4月以内)に、第6条第1項各号の区分に応じ当該各号に掲げる都道府県の選挙管理委員会又は総務大臣に提出しなければならない。
1.すべての収入について、その総額及び総務省令で定める項目別の金額並びに次に掲げる事項
イ 個人が負担する党費又は会費については、その金額及びこれを納入した者の数
ロ 同一の者からの寄附で、その金額の合計額が年間5万円を超えるものについては、その寄附をした者の氏名、住所及び職業、当該寄附の金額及び年月日並びに当該寄附をした者が第22条の5第1項本文に規定する者であつて同項ただし書に規定するものであるときはその旨

鳩山由紀夫氏の場合、例えば平成19年の未記載献金が\27,791,000ですから、全ての寄附者が上限の5万円を寄附したとしても、556名もの人からの寄附を集めた事になります。これは俄に信じられない額・人数なので、「本当かよ! 名前を出せない高額寄附を隠してるだけなんじゃないの?」という疑惑を感じてしまう訳です。

鳩山由紀夫氏は著名人なので追及はマスコミにお任せするとして、東村山関連でも気になる政治資金報告書を見たので、簡単に報告しておきます。それは、東京都議の古賀俊昭氏の後援会である「古賀俊昭を応援する帚の會」の報告書です。

維新政党・新風 副代表 瀬戸弘幸氏の資金は何処から? 倉庫」の「田口圭氏の日本独立宣言」のページで紹介されているように、古賀都議は、「主権回復の会」の顧問であると共に「教育再生 地方議員百人と市民の会」の理事であり、瀬戸氏らの活動に関わりを持っていると思われる現職の都議です。以下、引用します。

これによると、田口圭氏は都議選への立候補を狙っていたようです。
また、古賀都議は主権回復の会の顧問であり、西村修平氏と接点があります。

http://www.shukenkaifuku.com/Shusiaisatsubun.htm
代表 西村修平
顧問 古賀俊昭【東京都都議会議員】

更に、古賀都議は土屋都議と共に、増木重夫氏が事務局長をやっていた「教育再生 地方議員百人と市民の会」の理事でもあります。
http://web.archive.org/web/20070214061808/www1.ocn.ne.jp/~h100prs/party/sanka-riji.htm
<平成18年6月26日現在>
≪役員≫
事務局長 増木重夫 平成11年1月~
≪理事≫
土屋敬之 東京都
古賀俊昭 東京都

この「古賀俊昭を応援する帚の會」の政治資金収支報告の要旨の4年分を見て、「個人からの寄附」から名前の載っている寄附額を引いて不記載率を求めてみました。手作業で金額を読み取ったので間違いがあればご指摘ください。

  • 平成16年分:不記載率100%、不記載額7,568,840円、個人寄附合計7,568,840円
  • 平成17年分:不記載率 80%、不記載額9,423,446円、個人寄附合計11,723,446円
  • 平成18年分:不記載率 98%、不記載額8,264,000円、個人寄附合計8,464,000円
  • 平成19年分:不記載率 98%、不記載額5,912,000円、個人寄附合計6,042,000円

ご覧のように、いずれも不記載の寄附額が数百万円以上あり、その率は平成17年分を除いては98~100%です。平成17年は「古賀俊昭君藍綬褒章受章祝賀会」が開かれた特別な年だったらしいので、個人からの高額寄附が集まったためか率は80%になっていますが、それにしても高い不記載率です。

鳩山由紀夫氏の場合と同様、私は「本当かよ! 名前を出せない高額寄附を隠してるだけなんじゃないの?」という疑惑を感じるのですが、どうなんでしょうか? もちろん、こういった疑惑を晴らすのは簡単です。5万円以下の寄附についても、政治資金収支報告書に記載されないだけで会計帳簿には記録が残されていますし、「何人も、政治資金団体の預金又は貯金の口座への振込みによることなく、政治資金団体に対して寄附をしてはならない。」と定められていますので口座の記録もある筈です。素人考えですが、個人情報漏洩にならない範囲でこれらを開示していただければ良いのではないかと思います。

最後に「古賀俊昭を応援する帚の會」の政治資金収支報告の要旨を見た場所をまとめておきます。ちなみに、各都道府県の選挙管理委員会は、こういったデータを再利用可能な形で公開して欲しいと思います。本当は広範囲に政治団体の未記載献金率を調べて、平均や傾向を見てみたかったのですが、面倒なのでやる気が起きませんでした。

■平成19年分
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/shikin/19youshi.html
政治団体の収支報告書の要旨(平成十九年分第一回)の目次
(平成20年9月17日付東京都公報増刊51号)

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/index/extra/id/1155
東京都公報 平成20年9月17日(水)  増刊51号

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/file/koho/id/1155/f/2969/2008_51-089.pdf
P881~P882

■平成18年分
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/shikin/18youshi.html
政治団体の収支報告書の要旨(平成十八年分第一回)の目次
(平成19年9月28日付東京都公報増刊55)

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/index/extra/id/850
東京都公報 平成19年9月28日(金)  増刊55号

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/file/koho/id/850/f/2191/2007_55-093.pdf
P740~741

■平成17年分
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/shikin/17youshi.html
政治団体の収支報告書の要旨(平成十七年分第一回)の目次
(平成18年10月30日付東京都公報増刊51)

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/index/extra/id/561
東京都公報 平成18年10月30日(月)  増刊51号

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/file/koho/id/561/f/1364/2006_51-080.pdf
P792~793

■平成16年分
http://www.senkyo.metro.tokyo.jp/shikin/16youshi.html
政治団体の収支報告書の要旨(平成十六年分第一回)の目次
(平成17年11月14日付東京都公報増刊54)

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/index/extra/id/266
東京都公報 平成17年11月14日(月)  増刊54号

http://www.tokyoto-koho.metro.tokyo.jp/file/koho/id/266/f/500/2005_54-44.pdf
P723

以上

|

« 大精神力は伝持されるものなのか | トップページ | ネットワークビジネスへの批判 »

新風」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1109195/30898466

この記事へのトラックバック一覧です: 政治資金の未記載献金率:

« 大精神力は伝持されるものなのか | トップページ | ネットワークビジネスへの批判 »