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その名はサイコパス

柳原滋雄氏のコラム日記のHTMLの構造はとても素直だったので、Perlプログラムを作らなくても、秀丸エディタで目次くらいなら作れる事が分かりました。その過程で全文を抜き出して手元で検索・閲覧できるようにしたのですが、色々と面白い記事があって思わず読み耽ってしまいます。という訳で、今回は中身の方の話です。

私にとって、このコラムが特に興味深いのは、「サイコパス(人格障害)」の観点から種々の事件に光を当てている所です。
こういう人たちの存在を知ったのは最近の事です。身近に被害を受ける人がいて、「なぜあの人(加害者側)は自分を優位にするためなら平気で嘘がつけるのだろう」と疑問に思って調べ始めて存在を知りました。実はサイコパスについては幾つも文献があって、そういう人格があることを分かった上で対処を考えれば精神的な負担も被害も軽くする事ができます。逆に、これを知らずに誠意を尽くしたりするとトンデモない事態に陥ります。

また、この特異なパーソナリティについて少し知識を得てから世の中を見ると、高名な政治家や高貴な家の方々の中にも、サイコパスではないかと疑いたくなる人がいるのに気付きます。更に妄想を膨らませれば、サイコパスである事を分かった上で、その人を持ち上げたり抜擢したりする動きがあるのではないかと疑いたくなります。なぜなら、伝統や既存の仕組みを破壊するのには最適な人材だからです。

以下、長いので恐縮ですが、柳原滋雄氏のコラム日記から面白いと思った部分を引用させていただきます。なお、ロバート・ヘア博士の『診断名サイコパス』は読んでいたのですが、昨年発刊された日本語訳『社内の「知的確信犯」を探し出せ』については知りませんでした。この本を読みたくなりました。

---以下、柳原滋雄氏のコラム日記からの引用です。

2008/09/01(Mon) 「矢野穂積」という“特異人格”を見抜けない人たち
サイコパス研究の世界的権威ヘア博士は2006年に発刊した英文書籍『スーツを着たヘビ』(邦訳名『社内の知的確信犯を探し出せ』)でこう指摘している。
 「サイコパスは、自分の望むものを手に入れるためなら、自分の言動で他人を傷つけても構わないと考える。それほど巧みに他人を操れるので、愛想のいい魅力的な仮面の下にサイコパスの人格が隠れているなんて、そう簡単に見破られるはずがない」
 「ただし、すべてのサイコパスが器用なテクニシャンというわけではない。社交術も話術もそれほどではなく、経験不足で人づき合いが苦手なサイコパスは、脅しや強制や暴力によって他人を支配し、欲しいものを手に入れようとする。通常、このようなサイコパスは、明らかに攻撃的で意地が悪く、他人を魅了して従わせるのではなく、脅しのアプローチを利用する」

2008/03/05(Wed) 「サイコパス」の特質
サイコパスの顕著な特質をあげるとすれば、一つは例外なく「嘘つき」であるという事実だ。もちろん、通常の人間でも嘘も方便というように、日常生活を円満に進めるために多少の嘘をつくことはあろう。だが、サイコパスのそれは、次元がまったく異なる。自分の身を守るために、自分の利益のために、法廷でも、マスコミ相手でも、平気でうそをつく。
 さらにもう一つの顕著な特徴は、第三者を「操作する」という特技である。サイコパスは人の心情を読む能力が極めて高いため、人の弱みを把握することにたけている。そうした特技を使って、第三者を動かすのだ。そのため、善意の人間など、すぐに騙されてしまう。結果的に、悪の手先として利用されてしまうことになる。サイコパスは、表面的には人当たりがよく、あるときは極めて誠実な人間として印象づけられることさえある。だが、その内面の本質はまったく異なっているというわけだ。

2007/07/26(Thr) スーツを着た蛇 1
 “WITHOUT CONSCIENCE”(邦訳名『診断名サイコパス』)の著作で知られるロバート・ヘア博士の2冊目の邦訳となる共著の書籍がこのほど発刊された。『社内の「知的確信犯」を探し出せ』(ファーストプレス、2007年7月25日発行)というものだが、昨年出版された原著のタイトルは “SNAKES IN SUITS”で、文字通り直訳すると「スーツを着たヘビ」ということになる。この本は、大企業や大きな組織のなかに存在する“ホワイトカラー・サイコパス”を題材にしたもので、読んでいて興味深い指摘が随所にある。
 サイコパスは、ご存知のとおり、「平気でうそをつき、他人を操り、策略をめぐらし、冷酷で身勝手に振る舞うといった有害な性質に根ざしたパーソナリティ(人格)障害」(P2)を指す言葉だ。精神病理学においても最も研究の進んだ分野であり、いまも現在進行形の形で多くの事実が解明されている。本書によると、サイコパスと診断される人は、人口の約1%という。さまざまなサイコパスと思われる人物の行動歴が紹介されているが、特徴的な記述を断片的に抜き出してみよう。

 ●犯罪者として逮捕されたサイコパスが被害者に責任を転嫁することも珍しくない。(P80)
 ●類縁団体(同じ価値観や信念を持つ宗教的、政治的、社会的な集団)のメンバーは、メンバー同士が信頼によって固く結びついているため、サイコパスにとってはきわめて魅力的なターゲットになる。(P119)
  ●彼女はあるグループに何かを話した後で、別のグループにはそれと正反対の話をするんです。Aに対して「Bがあなたのことをこんなふうに言ってたわよ」と告げ口した後で、今度はBのところに行って、Aがあなたの悪口を言っていたと耳打ちする、といった具合です。(P173)

2007/07/27(Fri) スーツを着た蛇 2
 ●サイコパスの多くは周囲に寄生する。友人や家族の厚意や支援を利用し、ときには食い物にして、寛容さや人のよさにつけ込むのだ。そして、あちこちを転々とし、支援者のもとを渡り歩く。(P38)
 ●多くのサイコパスは優れた話術を持っている。(P59)
 ●サイコパスは周囲に与える自分の印象を自在に変えられる。(P59)
 ●人にたかるのに罪悪感を覚えることもなく、四六時中だれかに経済的な支援を求める。(P68)
 ●パートナーとなりうる異性を引きつけるために、執拗に、平然と、手練手管をろうして相手を操るが、その後はパートナーもパートナーとの間にできた子どもも見捨て、新たなパートナーに乗り換える。(P70)
 ●サイコパスは自分に都合の悪いことはすべて他人や状況や運命のせいにする。(P75)

2007/07/30(Mon) スーツを着た蛇 3
 ●サイコパスは概しておきて破りだ。彼らにとって規則はほとんど意味をもたない。(P126)
 ●サイコパスは自己中心的で人を操ることに長け、無責任である。企業のために誠実に仕事に励むこともない。(P157)
 ●自分の思いどおりに事が運ばないと、執念深く根に持ち、チャンスがあれば仕返ししようと待ち構えている。(P237)
 ●サイコパスの最終目的は、あらゆる人に寄生して利用することにある。(P289)

2007/07/31(Tue) スーツを着た蛇 4
 ●サイコパスは、とくにコミュニケーションが不足している環境において、人々が対立するように仕向けるのがうまい。(P391)
 ●サイコパスのつくり話には、必ずある程度の事実が織り込まれている。(P317)
 ●(サイコパスは)じつに巧妙に、気の利いた冗談を言って心を許しているふりをしながら、相手の内面の情報を徐々に引き出していく。(P104)
 ●サイコパスには、人間の心理を理解し、他人の弱点や脆さを探り、利用することに長けている者が多い。(P169)
 ●サイコパスと仕事をすれば、彼らの破壊的な行動によって散々な目に遭うことになる。(P244)
 ●サイコパスは隠蔽や言い逃れによって、自分のミスを人目につかないようにしてしまう。(P309)
 ●サイコパシーは精神疾患ではなく、パーソナリティ障害であり、サイコパスが外からはまったく正常に見えることは広く知られている。(P272)

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